社会に蔓延る凶悪犯罪に脅かされる国、日本。
表立った諜報機関が存在しない日本において、国内外を問わず凶悪犯罪集団にとって、仕事のしやすい、ヌルい国と見透かされている。そんな状況を打破すべく、警察庁内に組織された部隊が「K13」だった。「K13」の活動はごく限られた人間たちにしか知られておらず、メンバー達は記録上では、この世に存在しない。「コードネーム:ミラージュ」と呼ばれるトップエージェントを筆頭に、「K13」に所属するメンバーは、凶悪犯罪にあたるだけでなく、政治的・社会的に表立って解決することのできない犯罪をも、秘密裏に処理する使命を背負わされていた。
一方で、アメリカの「FBI」のような警察機関の設立を目指し、日本の警察組織の徹底強化を図る「警察権拡大法案」の成立を目論む人間たち。様々な思惑が蠢く日本。
やがて「K13」をも巻き込む、巨大な陰謀が明らかになっていく!!
「止まれ〜!」と銃を空に向けて撃つ日本の刑事ドラマを見て「これはギャグか」と笑う海外の犯罪者という夢を見ました。2015年の夏の終わり、東北新社の二宮プロデューサーと食事をしているとき「リアルなアクションものの原作を書いてみませんか?」と言われました。そのときは「現代忍者もの」と答えてお茶を濁しましたが、そのあと二宮さんの追求が激しく毎週<プロット書いて>とメールが来るのです。何回かプロットを送りましたが、そのたびに「これじゃない」と突き返され、もうやめようかな「降参〜」って言おうかなと思っていたとき、警察が空に向かって撃たなければ、もし極悪人を撃ってから「止まれ」と言ったらどうなるだろうと。
法律で裁けない悪を撃つ ——— 日本ではスパイものは出来ないし、会話劇の刑事ものにも飽きていました。見たいのは、そういうものじゃない。銃を持ったプロは寡黙であるべきで、主人公は極力しゃべらないでアクションに徹する。そして監視カメラやインターネットやハッキングの現実を描いてみたい ——— そんなことを考えながら書き上げた原作プロットですが、正直これはムリだなと思いました。ちょっと過激すぎたなと。しかし二宮プロデューサーは「面白い」と言ってくれました。「ホントにやるんですか?これを?」
2ヶ月後<チーム・ミラージュ>が組織され、本格的な脚本作りに突入します。とんでもない極悪人やリアルなアクションをどう描いたらいいか、チーム全員がアイデアを出し合いながら、練り上げました。約1年 ——— 毎週集まって、チームワークで作り上げた『コードネーム・ミラージュ』の世界です。監督陣ともキャラクターディテールの確認を重ね、すばらしい役者陣がそろいました。いま、とてもワクワクしています。ぼくと同じようにハードなアクション作品が好きな方がきっといてくれると信じています。気分として危ない時代になってきました。脚本作りがスタートしたとき、ドゥテルテ大統領もトランプ大統領もまだ登場していませんでした。
原作者 広井王子
私が育つ過程でTVに齧りつくように見ていた番組があった。毎回ワクワクドキドキしながら見ていたハードボイルドな作品があった。欧米のTVドラマには今でも沢山存在するのに、残念ながら日本のTVには無くなってしまった。今の日本には不要になったドラマかもしれないが、私は観たい。そんな気持ちがこの作品を作る契機になった。この感覚を共有してくれるのは同世代の人物しかないと思い、親友である広井王子氏に初めて仕事をお願いした。期待以上にスリリングなストーリー、サスペンスなドラマ、世界観を作り上げてくれた。私たちの構想に賛同してくれた俳優陣、監督陣、脚本家陣の奮闘は本当に素晴らしい。30分という放送枠の中では映像表現しきれていない部分があり、もっと完成度を高めたいところもある。それでも、荒削りではあるが目指した作品に仕上がりつつあると思う。こんなメイド・イン・ジャパンの番組を待っていたと言ってくれるドラマファンがきっといると信じている。
エグゼクティブ・プロデューサー 二宮清隆
(もりやま しんいち)
警察内特殊部隊K13のトップエージェント。
過去の作戦で、脳の一部を損傷。その結果一部の感情と記憶を失うが、人並み外れた身体能力が覚醒した。彼にとって与えられた命令は絶対であり、任務遂行においては一切の感情を表さない。高級スーツに眼鏡という紳士的姿で、スマートかつ、常に迅速に処理していく。一方でアジフライ定食が好きという意外な一面を持つ。
(こぐれ みかこ)
K13のエージェントで、数々のサイバー事件を犯した天才ハッカー。警察庁内に特別待遇で幽閉されており、そこからK13に様々な情報を提供する。が、彼女にとって犯罪者との対決も一種のゲームに過ぎない。お取り寄せが好きで任務中もスイーツを楽しむ。
実はハッキングによって得た、数十億とも数百億とも言われる莫大な資産を持つ。
(おんざき くらんど)
キャリア組で警察庁警備局公安特殊課課長という表の顔を持つ一方、K13の責任者でもあり、ミラージュに直接指令を出す人物。その出自は公家の流れを持つ名家で、日本の政治や治安を脈々と支え続けきた一族の末裔。
上司の局長・左文字からの政治的な行動に巻き込まれながらも常に冷静沈着に事に臨む。
(くじらおか れんじろう)
六本木を拠点とした不動産王。
地上げと介護事業で莫大な資産を築いた。自身で直接手を染めることはないが、悪どい商売をしている。裏社会にも精通。政財界にも顔が利く。指令を出して数々の凶悪事件を起こすが、K13によって追い詰められていく。やがてK13の存在を知り、全面対決の様相を見せる。
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