クイズに答えながらアメリカ大陸を横断してニューヨークを目指すという、「人間の知力」と「体力の限界」、そして「時の運」を試す伝説の超大型クイズ番組。第11回目の今回、東京ドームの前身、後楽園球場で18017人が参加した第1次予選から、ニューヨーク・リバティ島での決勝戦までをお届け!今回は通過コースを通常の観光ルートから外れた大自然の中に設定!新チェックポイントや新形式のクイズ、罰ゲームでさらにスケールアップ!
【クイズ進行】:福留功男(日本テレビアナウンサー)
【リポーター】:徳光和夫(日本テレビアナウンサー)
増田隆生(日本テレビアナウンサー)
現在のクイズ番組は、タレントが解答席に座るものがほとんどだ。
しかし、昭和50年代のクイズ番組は、優勝賞品の「夢の海外旅行」をめぐって、スタジオに集められた視聴者たちが知識を競い合うものが一般的だった。
海外旅行が庶民にとってひとつの大きな夢であったそんな時代に、大勢の一般人をアメリカに連れ出して、ホワイトハウスや自由の女神の前でクイズを行うという壮大なスケールのクイズ番組が日本テレビでスタートした。この番組こそが、当時のテレビの常識を何重にも打ち破ったオバケ番組にして、現在まで続く海外ロケ番組の始祖に当たる『アメリカ横断ウルトラクイズ』だ。
「知力・体力・時の運」というキャッチコピーからも分かるように、『ウルトラクイズ』最大の特徴は「クイズ番組でありながら、知識だけでは勝ち抜けることができない」ということ。国内第2次予選の「ジャンケン」を筆頭とする、普通のクイズ番組ではありえない奇抜な関門は、知識自慢のクイズマニアを震え上がらせた。そして、敗れた後に課せられる過酷な罰ゲームの数々。優勝者だけでなく、挑戦者の誰もが主役になりうるということも、この番組の大きな魅力のひとつだろう。
『ウルトラクイズ』は、単なるクイズ番組ではない。知られざるアメリカの魅力を伝える紀行番組であり、決勝地・ニューヨークを目指して旅を続ける挑戦者たちを主人公としたロードムービーであり、仕事や学業を日本に残してきた市井の人々が極限状態に置かれる様を映し出すヒューマンドキュメンタリーであり、破格の予算と当時のテレビマンたちの知恵が惜しげもなく投入された一級品のエンターテイメントショーでもあるのだ。
第1週
後楽園最後の年は、予想を裏切る仕掛けがてんこ盛り!
国内第1次予選は翌年(1988年)より東京ドームに舞台を移すため、後楽園球場の青空のもとで行われる○×クイズは、この第11回が最後ということに。その後楽園での歴代チャンピオンたちによる早押しエキシビションマッチも圧巻だが、○×クイズで彼らがどんな運命をたどるのかにも要注目!
そして国内一次予選の後は、「国内二次予選は成田空港」「ジャンケンの敗者は飛行機に乗れない」といった『ウルトラクイズ』の暗黙のお約束を、とことんひっくり返すスタッフのイタズラ心が冴えわたる!
第2週
ドロンコ、綱引き、大声……。『ウルトラクイズ』の名物企画が続々登場!
第2週はグァム、ハワイ、ロサンゼルス、パームスプリングスと、4つのチェックポイントが登場。毎回恒例の「突撃○×ドロンコクイズ」(グァム)、定番企画の「一問多答つな引きクイズ」(ハワイ)を経て上陸したアメリカ本土・ロサンゼルスで挑戦者を待ち受けていたのは、なんと本物の戦車を使った早押しクイズ! さらに、強風吹き荒れるパームスプリングスでは、過酷な「強風かけこみ大声クイズ」が挑戦者たちを襲う!
「ドロンコ」「大声」といった名物企画が満載の第2週。『ウルトラクイズ』初心者にとっては、絶対に見逃せない!
第3週
6年ぶりのメキシコ上陸! 「3人娘」の健闘にも注目!
第3週はデビルスタワー、バッドランド、リンカーン、そして『ウルトラ』では6年ぶりのメキシコ上陸となるチチェンイツァ、カンクンと、5つのチェックポイントが登場。バッドランドで行われた「国境突破!!一足跳びクイズ」は、なんと2名が次のチェックポイントを免除されるという『ウルトラ』史上でも珍しい企画。また、カンクンでは日の出に合わせ、午前5時から早押しクイズをすることに。広大な田園風景(リンカーン)やマヤ文明のピラミッド(チチェンイツァ)など、バラエティあふれる風景にも注目せよ。
ちなみに、『第11回ウルトラクイズ』は女性が活躍したことでも有名で、第3週のスタート時点では、なんと3名が勝ち残っている。果たして、彼女たちの運命やいかに?
第4週
イニシャル「S・M」の男、降臨! 最強の関門を打ち破れ!
最終週はマイアミ、ワシントン、ニュージャージー、そして決勝の地・ニューヨークへと進撃。柔軟な発想がカギとなるマイアミ「爆走エアーボートカルタクイズ」、挑戦者同士の過酷なつぶし合いが見もののワシントン「クイズサミット」、そしてイニシャル「S・M」のミスターXが立ちふさがる準決勝を経てたどり着いたニューヨークの決勝戦では、『ウルトラクイズ』の歴史を覆す衝撃の事態に!
また、この回の優勝賞品は、スケール感でもオチの見事さでも番組史上一、二を争う傑作。決勝戦が終わった後も、番組から決して目を離すことなかれ!
『QUIZ JAPAN』編集長/企画制作会社セブンデイズウォー代表
1974年、京都市生まれ。ゲーム『クイズマジックアカデミー』シリーズ(KONAMI)や、『THEクイズ神』(TBS)などのクイズ問題を作成。『今世紀最後!アメリカ横断ウルトラクイズ』では国内第一次予選を突破するも成田で敗退。『パネルクイズ アタック25』優勝。2014年にクイズ専門誌『QUIZ JAPAN』を創刊。
『QUIZ JAPAN』公式サイトはこちら
番組を見ながら答え合わせをしてウルトラクイズに参加しよう!
下記より実際に出題される問題をダウンロードできます。
ウルトラクイズ恒例!
正答率上位者のみが国外での戦いに参加できる、
あの“機内ペーパークイズ”に挑戦しよう!
※クイズ問題は放送当時(1987年)のものです。現在では事実や表現、答え等が変わっている場合もございますので、ご了承ください。
出典・参照:「史上最大!第11回アメリカ横断ウルトラクイズ」/書籍「アメリカ横断ウルトラクイズ(11)」(絶版)