緑豆の花

民を搾取する悪徳役人、ペク・マンドゥク。使用人に産ませた息子・イガンは税の取り立てを手伝い、正妻の息子・イヒョンは科挙受験を準備中。ある日、東学教徒、チョン・ボンジュンが腐敗を一掃すべく決起を企てた。

全州旅閣の客主、ソン・ジャインはけがをした行首、チェ・ドッキの傷薬を求めてボンジュンを訪ね、彼が沙鉢通文に書かれた民乱の主導者だと直感する。そんな時、チョ・ビョンガプが再び古阜郡守として赴任してきた。

東学教徒に追われるマンドゥクとイガンは、米と引き換えに全州旅閣の客主、ソン・ジャインにかくまってもらう。科挙を受けるため全州の姉の家にいたイヒョンは、民乱を知ると古阜に戻ろうとするが、姉に止められる。

東学党に捕まったイガンは民につるし上げにされるが、行き過ぎた復讐による決起の失敗を恐れたボンジュンがイガンを解放。そしてマンドゥクの部下・ホンが、保身のためマンドゥクの隠れ場をソクジュに密告する。

古阜へ戻ったマンドゥクはジャインに沙鉢通文を突きつけ、米を売る約束を撤回させた。民乱収拾のために派遣された按覈使は、報復しないと約束した郡守の言葉を覆して東学教徒を投獄し、ソクジュを極刑に処すと言う。

吏房を引き継ぐことになったイガンだが、民から金を巻き上げるやり方に心が落ち着かない。日本の商人からの依頼でボンジュンを捜すジャインは、ある日、再び蜂起することを示唆する張り紙を発見する。

イガンに吏房になるのを断られたマンドゥクは、イガンの母・ユウォルに東学教徒の濡れ衣を着せた。これを知ったイガンはユウォルが東学教徒だと嘘の証言をした男の家を訪ね、そこでチョルドゥと乱闘になる。

倒れているところをジャインに助けられたイガンは、禅雲寺に監営軍が攻め入ったと聞いた禅雲寺へ行く。古阜ではお尋ね者・イガンの張り紙が各所に貼られ、イヒョンはイガンを追い詰めた父親に怒りをぶつける。

ソクジュの陰謀で徴兵されたイヒョンは戦場へ赴き、イガンはボンジュンを訪ねて自分を義兵として受け入れるよう直談判。ジャインは高官に賄賂を配って軍商の地位を得て、監営軍に従軍して白山の武器庫へ向かう。

布告文を読んだ民たちが蜂起するが、火薬が圧倒的に足りない東学軍は白山の火薬庫を襲撃する。イヒョンら郷兵と監営軍が火薬庫の見張りに当たるなか、東学軍が攻撃を始め、逃げ惑うイヒョンの前にイガンが現れる。

イガンは晴れて義兵になったが、義兵の中には古阜の者も多くイガンを仲間と認めない。その頃、慣れない戦いで心身ともに追い込まれたイヒョンは、ひょんなことから今回の徴兵に何者かの陰謀があったことを知る。

東学軍は黄土ヒョンで監営軍を襲うが、イヒョンらの部隊が監営軍に加勢して東学軍を撃退。ジャインは、東学軍の死体の中にイガンがいないか探す。ホンを問い詰めたイヒョンは、徴兵がソクジュの仕業だったと知る。

黄土ヒョンで東学軍が大勝し、古阜は東学の天下となる。東学教徒たちはマンドゥクを袋叩きにするが、そこへイヒョンが現れる。ジャインは東学軍の捕虜になりイガンと再会するが、行商人を恨む教徒がジャインを狙う。

全州に潜り込んだイガンたちは全州旅閣に手紙を投げ込み、これを読んだジャインの父、ソン・ボンギルとドッキは物資を用意して東学軍の軍営へ向かう。だが、任務を終えたイガンが置き手紙を残して姿を消してしまう。

ボドゥリとボンゲを連れて命からがら軍営に戻ったイガンは別動隊の隊長、チェ・ギョンソンに叱責され槍兵隊に異動。全州を目指すジャインとドッキは東学軍討伐にやってきた京軍と遭遇し、彼らの武器に圧倒される。

破談が決まったイヒョンは吏房を継ごうと決心。マンドゥクは猛反対するが、自分のやり方で父の夢を実現すると語る。罰で別動隊を外されたイガンは復帰を許され、久々に仲間と大騒ぎ。そこに国王の使者が現れる。

全州城を占拠した東学軍は任房の解散を宣言。ボンギルとドッキは事前に逃げ出し難を逃れるが、ジャインは寂しさを募らせる。郷兵を率いてソクジュと全州城へ向かったイヒョンは、城外から東学軍を狙い撃ちする。

全州城を出て攻撃に向かう東学軍は、待ち構えていた郷兵の迎撃に遭い城内に退散。ボンジュンも重傷を負い、軍の士気は低下する。そんななか、ギョンソンが羅州へ行くことになり、代わりにイガンが別動隊長になる。

鬼に命中した感触を得たイガンたちは門を出て捕まえようとするが、別の鬼の銃撃を受ける。危険過ぎると止めるヘスンにイガンがためらっていると、ボンゲがひとり門を飛び出し、ついに重傷を負った鬼と対峙する。

軍令違反を犯したキム接長が脱営。つられるように義兵たちが清軍上陸の噂に恐れをなし、次々と脱走する。清軍との戦いを避けるべきだと考えたジャインはこっそり京軍へ行き、自分が城の中から門を開けると提案する。

ジャインの企ては失敗し、ボンギルとドッキは東学軍に捕らえられた。ジャインは全州旅閣の全財産と引き換えに2人の救命を求めるが、ボンジュンはそれよりも大きな、和約の交渉という重大任務を取引条件に出す。

観察使の回答は、弊政改革を受け入れる代わりに倡義軍の解散を要求するというもの。ボンジュンは受け入れると言うが、泰仁の大接主、キム・ゲナムは猛反対。部下たちも反対し、ボンジュンは厳しい決断を迫られる。

ドッキに忠告されたイガンは和約締結当日、別動隊を率いて締結場所周辺で警戒。ボンジュン暗殺を命じられたイヒョンは銃を取る。やがて全州城の前にボンジュンと全羅道観察使が現れ、そこに1発の銃声が響く。

ついに東学党の世が到来。ボンジュンは執綱所を設置し、地方長官の協力を得て和約内容を履行していくよう党幹部らに指示。ジャインは今後の方針についてボンギルと口論になり、そこへイガンが現れて求婚をする。

ボンジュンの命令に従い、別動隊と共に漢陽へ旅立つイガン。任務は王の義父・興宣大院君に手紙を届けることだった。その頃、山賊に成り下がっていたキム接長は鬼の銃を入手し、鬼の正体がイガンの弟だと知る。

ジャインはイガンを突き放しながら言った「商人が根本になる世界」を思い出し、漢陽で臨時道任房を作ることにする。古阜ではイヒョンが改革に向け、まず使用人文書の焼却を命じ、抵抗する者は厳罰に処すと言い渡す。

ついに大院君に会って手紙を伝達するイガン。大院君は「弊政改革を全国に広め、民が一丸となり日本を追い出すべし」と訴えるボンジュンの手紙を王に伝達するが、王妃は聞く価値もないと反発し、大院君と口論になる。

中村から紹介された大日商会の武田陽介を訪ねたジャインは、大量の米の取引を提案する武田に、ただの商人ではないと直感。同じ頃、大日商会の前を通りかかったイガンは、ジャインの姿を見つけて後を追う。

ミョンシムが勒婚されたと聞いて駆けつけたイヒョンは、キム接長からミョンシムの婚礼相手は鬼に殺された若者だと言われる。景福宮を攻撃する日本軍はやがて王宮に侵入。イガンらは王宮に飛び込んで日本軍と戦う。

占領された王宮を見るジャインは、日本と取引してきたことを後悔する。そんな彼女を王妃が呼び、臨時道任房を作る代わりに自分の間者になれと提案。民が大院君に望みを託すなか、大院君はイガンを渡し場に呼び出す。

日清戦争が開戦。王は承旨のイ・ゴニョンをボンジュンのもとへ派遣し、イガンに道案内を命じるが、イガンはボドゥリの救出を優先。そんな時、行方不明だったイヒョンが漢陽に現れ、日本へ渡る手助けを武田に頼む。

文明国になることが朝鮮の生き残る道と考え、イヒョンは武田の下で働くことを決意。戦争が拡大する気配のなか、ようやくボドゥリが回復。イガンはゴニョンを連れて全州へ向かうが、全州では深刻な問題が起きていた。

イヒョンが鬼であることを隠していたイガンは破門され、末端兵でいいから日本と戦いたいと懇願するが、ボンジュンは挙兵はしないと明言。漢陽では日本主導で甲午改革が行われ、大院君の摂政も廃止される。

ボンジュンの動向に注意する日本。イヒョンは情報を得るためイ承旨の行方を追う。古阜ではイヒョンの失踪後、ユウォルが執綱所を切り盛りするが、改革が不満な両班がユウォルを襲撃し、そこへイガンが現れる。

日本が各地で清の軍隊を撃破。ボンジュンは挙兵のため武器を調達し、各地の教徒を説得して連合軍結成を推進。イヒョンはイ承旨を見つけてボンジュンの答えを聞き出そうとするが、そのさなか、承旨が自ら命を絶つ。

イ承旨の死で情報を得る術を失ったイヒョンは、全州へ行くことを決意。ボンジュンは部下を忠清道と南原へ送り、連合軍に参加するよう説得するが、大勢の義兵を抱える南原のキム・ゲナムは連合に応じない。

ジャインの護衛をするため全州旅閣へ向かったイガンはイヒョンと遭遇。イヒョンはイガンを護衛に雇って偵察に向かうが、町はすこぶる平穏。安心したイヒョンは早々に引き揚げようとするが、ふとあることに気がつく。

ボンジュンが挙兵を準備していると知ったイヒョンは、ジャインが協力していることにも気づく。ボンジュンはイヒョンを全州から出さないよう城門閉鎖を命令。やがて挙兵の準備が整い、ボンジュンは布告文を発表する。

ボンギルは、軍需物資を本来の主に届けたらジャインとドッキの裏切りは伏せると言われる。翌日、ボンジュンらは参禮へ向かい、ソクジュは両班らと勤王軍を結成。そんな時、挙兵中止を呼びかける曉諭文が発表される。

続々と集まる義兵たちで参禮は賑わう。そこにはオクセ、ナムらの姿もあったが、肝心の軍需物資が届かない。日本は最新の武器を携えた討伐軍を派遣。武器も後ろ盾もないなか、ボンジュンは改めて戦いの意思を問う。

牛禁峠に陣を敷いた討伐軍を東学軍が包囲し、今が勝負の時だと義兵たちを鼓舞したボンジュンは総攻撃を命令。押し寄せる大勢の義兵に討伐軍は圧倒されるが、いくら数で勝っていても竹槍と刀では全く歯が立たない。

牛禁峠で大敗続きの東学軍は、撤退すべきかどうかで議論が紛糾。結論を迫られるボンジュンにイガンは義兵に決めさせてほしいと嘆願。全員の前でイガンは自分が戦う理由について熱く語り、義兵たちの心を掴む。

牛禁峠での惨敗後、生き残った義兵たちは個々に逃亡し、討伐軍は残党をしらみ潰しに殺害。古阜では民保軍による教徒たちへの迫害が始まり、チェ氏はユウォルを逃がそうとするが、民保軍に連れていかれてしまう。

牛禁峠での惨敗後、生き残った義兵たちは個々に逃亡し、討伐軍は残党をしらみ潰しに殺害。古阜では民保軍による教徒たちへの迫害が始まり、チェ氏はユウォルを逃がそうとするが、民保軍に連れていかれてしまう。

兄・ソクジュが無言の帰宅をし、イヒョンに殺されたと知ったミョンシムはがく然とする。ボンジュンを護送する日、イヒョンはある条件をのめば命を助けると提案するが、ボンジュンは条件も聞かずに断る。

1年後にボンギルが死亡。喪主を務めるジャインの前にイヒョンが現れ、大ドゥン山で拾ったイガンの革手袋を置いていく。東学掃討を終えたイヒョンは古阜郡守に就任。やがてボンジュンらの裁判が開かれ…。

新任郡守を歓迎する宴の席で、イヒョンは自分に媚びを売る人々に「天皇陛下万歳」と絶叫。マンドゥクはイヒョンが平静を取り戻すよう婚姻を急ぐことにし、チェ氏はミョンシムの家で死んだはずのイガンを発見する。

ついにイガンが捕まり、弟のために自ら命を絶てと言い渡すマンドゥク。イヒョンは獄中のイガンを訪ねて思いを打ち明けた後、最後の晩餐だと言って包みを置いていくが、中に入っていたのは手錠の鍵だった。