機動戦士Vガンダム

“ポイント・カサレリア”では13歳のウッソ・エヴィンとザンスカール帝国軍のクロノクル・アシャーがMS戦を繰り広げていた。ウッソは一度は敗れるがVガンダムの合体に成功しクロノクルを撃退。

シャクティは戦争に巻き込まれた３日前の事件を思い出す。その日、ウッソは空を飛んでいるとクロノクルの操縦していたMSと遭遇。MSを奪ったウッソはベスパの地上侵攻が始まったことを知る。

ウッソは少女カテジナを助けるために街へ向かうがベスパのMSから攻撃を受ける。奇跡的に避難所でカテジナに会うことができたウッソは、赤ん坊カルルマン・ドゥカートゥスと脱出する。

カミオン隊は、コア・ファイター修理のため、カサレリアの森に隠れていた。べスパは、無差別爆撃を開始する。ウッソは、シャクティを守りカミオン隊を逃がすため、再びMSに乗り、撃退する。

ウッソとVガンダムの戦果にリガ・ミリティアは沸き立つが、カテジナだけは子供を戦争に巻き込む大人たちを批判する。一方、べスパのガリー・タンが試作MSゴッゾーラで出撃。

争いを嫌ったシャクティはカサレリアへ帰り、ウッソはカミオン隊に同行した。ベスパのワタリー・ギラが仇討ちを仕掛けたが、相手が子供だと知って自害する。

シャクティを迎えに行こうとするウッソだが、カミオン隊がベスパに襲われているため、Vガンダムで応戦。宇宙から降りてきたトムリアット部隊が畳み掛けてきたがこれも撃退。

ウッソはシャクティとカサレリアへ戻る。その頃、カミオン隊はピピニーデン隊の前に苦戦を強いられ、ウッソは再び戦場に戻るが多勢に無勢で、オリファー・イノエに助けられる。

シャクティを心配するウッソは隊を抜け出すが、ベスパに捕まってしまう。Vガンダムを取り戻すためゾロを奪うウッソ。取り返せたもののカサレリアの存在を知られ、故郷を去るしかなかった。

ウッソは、カテジナのことやベスパの動きを気にかけ、単独で出撃してしまうが、返り討ちに遭う。そのとき、ガンイージだけで構成されたシュラク隊がウッソの窮地を救った。

旧ベチエンの飛行場跡にカミオン隊は到着した。そこでウッソは、父がリガ・ミリティアの創設に関わっていることを知る。一方、カミオン隊を追撃するベスパは、ベチエンへの攻撃を開始する。

ウッソは出撃し、旧バルセロナの港街へ降り立つ。そこでウッソは、戦争で息子を亡くした老漁師に出会う。彼はウッソの姿に亡き息子を重ねて命を懸けてベスパからウッソを逃すのだった。

宇宙引越公社へ向かうウッソたち。同じ頃、ベスパもクロノクルを交渉役にして、リガ・ミリティアのミスを突き武力制圧を図る。仇討ちに逸るシュラク隊はベスパの挑発に乗ってしまう。

ウッソは空港でカテジナと再会し説得するが、彼の言葉は彼女に届かなかった。ベスパはジブラルタルへの攻撃を開始。マスドライバーを守るためにシュラク隊が犠牲となってしまう。

ウッソは両親を捜すため、シャクティと別れてシャトルに便乗する。ハイジャックされた振りをしてマーベットたちとVガンダムも乗り込む。シャトルは、無数のゴミが浮遊する宙域に進入する。

リガ・ミリティアは、宇宙戦艦リーンホースで宇宙に上がる準備を進めていた。艦内に忍び込むシャクティとスージィ。一方、ウッソたちのシャトルは、ベスパの哨戒部隊に発見されて拘束されていた。

ウッソたちはハイランドに身を寄せ一時の休息を得ていた。一方、ムッターマ・ズガン将軍の率いるザンスカール帝国軍宇宙艦隊がサイド２連合艦隊に対する出撃準備を整え、士気高揚のための演説が地球圏に流される。

リガ・ミリティア艦隊はハイランドへの針路を取っていたが、カイラスギリー艦隊に察知され、艦隊戦が始まる。密航していたシャクティたちは、宇宙空間に投げ出されてしまう。

シャクティたちはベスパに保護され、女王マリアの娘であることが判明するシャクティ。この状況を政治的に利用しようとするタシロは極秘にシャクティをザンスカール本国へ送ろうとする。

リガ・ミリティアは、カイラスギリー攻略の準備を進めていた。ウッソが提案したマイクロ波を利用する作戦のため、ハイランドも準備に追われる。ウッソたちはカイラスギリー艦隊に突撃する。

カイラスギリー攻略戦は、苛烈さを増していた。カイラスギリー艦隊に接近したリーンホースは、ガウンランドを自爆させて捨て身の艦船突攻を図り、作戦を成功させたのだ。一方、カテジナは…。

ウッソは、シャクティたちの映像が残ったハロを発見。彼女を助けようと決意する。しかし、そこへゴッドワルドが現れた。襲いかかるゴッドワルドに対し、ウッソはその才能で彼を退ける。

マルチナが急病に罹る。予断を許さない状況に、一行はザンスカール本国への潜入を決断した。危機を乗り越えて潜入したザンスカールの首都を歩くウッソが目にしたものは、軍国主義国家の実態であった。

リガ・ミリティアは、敗走する連邦軍を救うため、ザンスカール本国への空襲を展開。混乱に乗じてシャクティと再会したウッソは彼女に母親の元へ残ることを勧めて脱出するのだった。

ザンスカール領内から離脱したリーンホースJr. は、ウッソたちの活躍により脱出に成功。しかし、逃げそびれた魚の骨は、ザンスカールに潜入し、女王マリアを人質に取るしか生き延びる道はない。

ウッソは女王マリアを人質にして脱出を図ろうとするが失敗した。Vガンダムへ乗り込んだウッソへ容赦ない攻撃を仕掛けるMSリグ・シャッコー。そのコクピットには、カテジナの姿があった。

ズガン艦隊の殲滅を図るためビッグキャノンの発射準備の最中、ジュンコが取りつけられた爆弾を見つけてしまう。外そうとしたとき、彼女は閃光の中に消えた。

リーンホースJr. は、ザンスカールの勢力下にあるマケドニアへと漂着し、捕虜となっていた。敵の目を欺くため、オリファーとマーベットの結婚式が行われる。

捕虜となったウッソは敵の懐柔に乗らず、隙を突いて逃げ出す。だが、先の戦闘で損傷したコア・ファイターは、空気漏れを起こしていた。さらにカテジナたちの追撃を受け、危機に陥るウッソ。

月面都市のセント・ジョセフに到着したウッソたちは、ザンスカールの秘密警察に追われていたウッソの母ミューラを助ける。ウッソは母の胸に抱かれながら、これまでの経験を語った。

モトラッド艦隊の地球侵攻準備の情報がリガ・ミリティアを震わせた。シャクティは、叔父のクロノクルを説得して地球侵攻を止めさせようと、ベスパの基地へと向かうが捕まってしまう。

リーンホースJr. は奇襲を敢行。クロノクルたちは追撃を絶つため、ブロッホの駆る新型MA、ドッゴーラを中心とした部隊を出撃させた。ウッソはドッゴーラの常軌を逸した戦いに苦戦する。

地球降下を図るモトラッド艦隊。ウッソはカテジナ機を気にしつつも、地球への帰還を果たし、人工海洋都市のアンダーフックへと寄港する。しかし、この都市はマリア主義者の多い町でシャクティが拉致された。

タンピコに上陸したモトラッド艦隊は、逃げ惑う人々を踏み潰す地球クリーン作戦を開始していた。マリア主義を振りかざしてその残虐な行為を正当化するカテジナに、ウッソは激しい怒りをぶつける。

モトラッド艦隊は、タンピコの街を瓦礫にした。一方、リーンホースJr. は、捕虜を脱出させて、敵艦内に潜入して人質を救出する作戦が進められていた。作戦は一時、成功したかと思われたが…

クロノクルは、地球連邦政府との停戦協定が交される前にリーンホースJr. を沈めるべく、ピピニーデンが立てた人質の盾作戦を許可する。ウッソは母を助けるために出撃するが…

イクの艦隊艦は、停戦協定を無視して独自に動き攻撃を仕掛ける。死の現実に動転したマルチナたちは、防戦を続けるウッソたちを見て、生きる環境を作るために戦っていることを悟る。

エリシャの気を引こうとするオデロは、彼女を偵察飛行に連れ出した。しかし、レンダ・デ・パロマの部隊と遭遇してしまう。反撃もままならないオデロは、座礁していたタンカーの残骸に逃げ込む。

ウッソたちは懐かしき我が家へと向かう。その様子を窺っていたベスパのマチスはホワイトアークを攻撃する。その戦闘に気づいたウッソは、強くなった自分に戸惑いつつも、V２の光の翼を広げ敵を全滅させる。

久しぶりにカサレリアで夜を過ごすウッソたちの耳に謎の鈴の音が聞こえた。ウッソは、マチスの家族と出会い衝撃を受ける。一方、ラゲーン基地は、高空からの砲撃を受ける。

再び宇宙に上がったウッソたちは、ラゲーン基地を狙撃したファラのザンネックを退けた。ハイランドに集結した地球連邦軍宇宙艦隊の旗艦ジャンヌ・ダルクで、ウッソは捜し求めていた父ハンゲルグと再会するが…!?

リガ・ミリティアと地球連邦軍の連合艦隊は、ピピニーデン艦隊を一時後退させた。混戦の中で、ウッソは自らの理想の子供にしたがるルペの猛攻を受け困惑するが撃破する。

ファラはウッソを弄ぶかのように、コクピットを飛び出し、生身に引き金が引けないことを嘲笑う。追い詰められたウッソを救ったのは、ハンゲルグが用意した援軍だった。

ホワイトアークは、ザンスカール近衛師団のキスハールに発見されたため、彼を捕虜にして脱出する。キスハールが死んだと思い、彼を執拗に攻撃するカリンガ。ふたりは愛し合っていたが誤解が解けず相討ちになる。

エンジェル・ハイロゥでは、マリアがキールームに入りリング・サイコミュの試運転が開始された。ウッソは、鋭すぎるその感覚ゆえに、投射されるマリアの思念の影響を受け次第に白昼夢の中へと引き込まれていく。

連合艦隊の攻撃に乗じてエンジェル・ハイロゥに乗り込んだタシロは、カガチに対して反旗を翻した。タシロが語る真実に動揺するマリア。クロノクルは活動を止めたエンジェル・ハイロゥに疑念を抱く。

地球上にエンジェル・ハイロゥの影響が出始めた頃、ウッソはファラの猛攻に晒されていた。ファラとの間に割って入るマーベット。ファラは、マーベットの内にもうひとつの命を見る。

ジャンヌ・ダルク艦隊は、タシロ艦隊を追い詰めていた。タシロの凶弾がマリアを貫き、ウッソは怒りのままに艦橋を破壊した。ウッソはマリアの心を感じ取り、亡骸ごと艦を撃沈する。

仲間たちの助けを得て、エンジェル・ハイロゥを突き進むウッソの前に、カテジナの駆るMSゴトラタンとネネカ隊が立ちふさがった。ウッソは自らの初恋と決別するかのように戦い、中心部へ向かう。

エンジェル・ハイロゥの暴走を止めるため、シャクティはキールームで再び祈る。リーンホースJr. の老人たちは、未来を若者たちに託して特攻をかけ、シュラク隊はウッソを守って散っていく。

ウッソはクロノクルを撃破したがカテジナに騙されて刺されてしまう。仲間たちに導かれるままカテジナを倒す。時は流れ、冬のカサレリアに全てを失い忘却に縋ったカテジナの姿があった。