あらすじ

各回のあらすじ (全150話)

第11週「大嫌いっていわしたい」

第61話
和枝(キムラ緑子)の交際相手の安西(古舘寛治)が来ることになり、め以子(杏)らは結婚を意識してのことでは、と盛り上がる。め以子は、和枝から当日の献立を一緒に考えるように頼まれて喜び、安西の出身地に合わせた長崎の料理を提案し、はりきる。当日、和枝と知り合ったきっかけの株のことなどをなごやかに話す安西。しかし、悠太郎(東出昌大)は、め以子と和枝が作った長崎の料理を前にした安西の様子に、不信感を覚える。
第62話
安西(古舘寛治)の結婚申し込みを和枝(キムラ緑子)は快諾。め以子(杏)ら一同も喜ぶ。安西は和枝に投機話を持ちかける。一方、悠太郎(東出昌大)は和枝が株でもうけたことを知り、それとなく注意する。和枝は動揺するが、安西を疑われて怒る。話を聞いため以子は静(宮崎美子)や希子(高畑充希)に相談するが、2人は和枝の苦労を知っているだけに口を出せない。和枝はいったん出資を断ったものの、結局、安西に金を渡す。
第63話
め以子(杏)は、正蔵(近藤正臣)から、和枝(キムラ緑子)が持つすり切れた古い匂い袋は、我が子の形見だと聞く。悠太郎(東出昌大)は、竹元(ムロツヨシ)を通じ、安西(古舘寛治)の経歴詐称を知る。急いで、嫌がる和枝を無理やり警察に連れていくが、時すでに遅かった。安西が詐欺師だと知り、和枝はショックで寝込む。元気づけたいめ以子は正蔵に和枝の好物を尋ねる。それは唯一め以子の苦手な魚、鰯(いわし)だった。
第64話
いなくなった和枝(キムラ緑子)を家族総出で探す最中、め以子(杏)はふとめまいを覚える。家族が家を空けているすきに和枝は、静(宮崎美子)を蔵に閉じ込め、台所でガス自殺を図ろうとする。だが、間一髪のところでやってきた正蔵(近藤正臣)がいさめ、悠太郎(東出昌大)が助け出す。絶望している和枝に、思いがけず希子(高畑充希)が厳しい言葉をかける。だが、かたわらにいるめ以子が、おなかを押さえて倒れてしまう。
第65話
和枝(キムラ緑子)が、安静を命じられため以子(杏)のために作った料理は、見た目も美しく、優しい味だった。だが、和枝は終始、無言を通す。希子(高畑充希)は、源太(和田正人)ら市場の皆から「め以子のために」と、さまざまな食材を言づかる。和枝は、幸せなめ以子を妬むまいと自分に言い聞かせる。和枝の鰯(いわし)料理に感激しため以子。体調が戻ると早速作り方を教わり、その繊細さを見習いたいと申し出るが…。
第66話
め以子(杏)は、和枝(キムラ緑子)から「どうしても好きになれない」と言われて驚く。和枝を追い、「こまやかさと気配りが料理に現れる和枝が好きだ」と告げるが、転ばされそうになってついに決裂。和枝は倉田(綾田俊樹)の別荘に移り、さらに農家に嫁ぐことに。め以子は、倉田から今の和枝のいたたまれない思いを聞く。そして、和枝がつらさをこらえて縫ったおむつを見つける。和枝が農家へ向かう日、その道にめ以子が現れる。

第12週「ごちそうさんまでの日々」

第67話
め以子(杏)は、揺れに気がつく。それは関東大震災だったが、大阪に情報がもたらされたのは翌日だった。め以子は、東京の家族を思い、動揺する。市役所では救援物資を届けることになり、悠太郎(東出昌大)は救援隊に加わりたいと申し出る。室井(山中崇)は、桜子(前田亜季)を残して東京へと飛び出す。悠太郎の東京行きは竹元(ムロツヨシ)の口添えで許される。妊娠中のめ以子は、家族の無事を祈りながら悠太郎を送り出す。
第68話
関東大震災以降の不安な日々…。静(宮崎美子)は、心配で何も手につかないめ以子(杏)の気を紛らわせようと、避難所の炊き出しに誘う。め以子は、東京から避難してきた女性ふみ(星野真里)に、いきなり開明軒の安否を尋ねる。すぐに反省したものの、食事を受け取らないふみの気持ちに踏み込み、怒らせてしまう。顔を出さないように言われて落ち込むめ以子に、正蔵(近藤正臣)は炊事場を手伝うようにアドバイスする。
第69話
め以子(杏)は炊事場に専念し、避難してきた人々への食事作りに精を出すが、ふみ(星野真里)が全く食べない。考えた末に新そばを出してみるが、食べてもらえない。まさか死ぬつもりでは、と静(宮崎美子)らと心配するめ以子。悠太郎(東出昌大)からの手紙で、卯野家一同が無事であることが分かる。ほっとする一方、め以子は家族を失ったふみに思いをはせる。家族が亡くなる元となったのは、ふみの煮炊きの火だった。
第70話
め以子(杏)は、ふみ(星野真里)を食べる気にさせられず、情けない気持ちでいた。静(宮崎美子)と源太(和田正人)が、さんまを焼く様子を見るふみの目の涙に気づく。さんまを差し出されたふみは、家族の思い出があるさんまにかぶりつき、め以子を喜ばせる。避難所に残る人々が少なくなったある日、ふみが炊事場のめ以子を訪ねてきた。ふみに再び生きる気力を与えたのはめ以子の料理だった。そして、め以子にも悲しい知らせが。
第71話
宮本先生の死を知り、納豆が食べたくなって探し歩くめ以子(杏)。家に戻ると桜子(前田亜季)が、希子(高畑充希)らと関東だき(おでん)を用意していた。食べることを大切にしていた宮本先生への供養の気持ちから、あえて明るく食べる一同。室井(山中崇)は震災後に東京で食べたおでんの話をし、残った者は強く生きなければと語る。源太(和田正人)はめ以子のために納豆を調達してくる。め以子は食べ物の力を信じようと思う。
第72話
め以子(杏)は、東京から戻った悠太郎(東出昌大)に卯野家の話を聞き、ほっとする。悠太郎のどこかつらそうな様子に、温かな日常を心がける。震災の被害を目の当たりにした悠太郎は、見てきた者として自覚を持って報告を出せという竹元(ムロツヨシ)に反発を覚える。だが、大きいおなかで、遅い夫の帰りを待ち、熱いご飯でおむすびを作るめ以子に、この幸せな生活を守ろうと誓う。年末、卯野家からめ以子に、ある知らせが届く。

第13週「ふくが来た!」

第73話
め以子(杏)は、東京の家族が正月に来ることになって喜ぶ。悠太郎(東出昌大)は、竹元(ムロツヨシ)にコンクリート建築の小学校を造るよう命じられる。め以子は、正月に正蔵(近藤正臣)も招きたいが、悠太郎が許さない。そんな折、かつて正蔵と働いていたという男性が訪ねてくる。め以子は、いぶかりながらも長屋に案内する。悠太郎は大震災の記憶から小学校の建築に悩むが、大村(徳井優)に励まされ、取り組む決意をする。
第74話
正蔵(近藤正臣)を訪ねてきたのは、悠太郎(東出昌大)も知らない人物だった。め以子(杏)は、いぶかしく思うが、小学校の建築で頭がいっぱいの悠太郎を励ます。め以子が正蔵に、西門家のおせちについて尋ねると「まずおせちとは何か」を考えるように言われる。和枝からの出産祝いの、手の込んだ意地悪に、仰天するめ以子。そしておせちには、それぞれ来る年への願いが込められていると知り、自分なりに考えてみようと思い立つ。
第75話
め以子(杏)はうま介で、大五(原田泰造)、イク(財前直見)、照生(井之脇海)とばったり会って驚く。西門家に案内し、静(宮崎美子)や希子(高畑充希)と、なごやかに挨拶がすむ。しかし、和枝の結婚を知らせておらず、叱られてしまう。悠太郎(東出昌大)は、小学校の建築の仕事を進められず、落ち込んで帰宅。家では、一同がにぎやかに牛鍋を囲んでいたが、め以子がうっかり口にした一言から、大五が怒り始める。
第76話
正蔵(近藤正臣)の存在が隠されていたことに腹をたてた大五(原田泰造)は、め以子(杏)や悠太郎(東出昌大)の話を聞こうとしない。家を飛び出し、源太(和田正人)を通じて長屋に正蔵を訪ねる。正蔵が「始末の料理」を振る舞い、2人の父親は意気投合する。一方、め以子は市場でご禁制のふぐを見かけて、何ごとか思いつく。悠太郎は大五を迎えにいくが、帰り道に一緒に飲みにいき、正蔵への複雑な思いを語ることに。
第77話
大みそか。め以子(杏)とイク(財前直見)はおせちを仕上げ、大五(原田泰造)らは餅をつく。め以子は正蔵(近藤正臣)の長屋におせちをおすそわけにいき、帰りに陣痛が始まる。なんとか帰りつくと、痛みをこらえつつもつきたての餅をほおばり、みんなをあきれさせる。陣痛の合間に、め以子は正蔵からもらったお祝いに手紙が入っていることに気づく。その手紙を読んだ悠太郎(東出昌大)は正蔵の長屋へと夜の道を駆け出していく。
第78話
悠太郎(東出昌大)は、正蔵(近藤正臣)とともに家に駆け戻る。着いた瞬間、赤ん坊の産声が響く。め以子(杏)はイク(財前直見)に見守られ、初めて我が子を抱いて感動する。静(宮崎美子)に誘われ、正蔵は一緒に年越しそばをゆでる。その後、大五(原田泰造)やイクを囲んで、一同は、め以子の名前の由来の話になる。2階では悠太郎とめ以子と赤ん坊がそろって眠っていた。翌日、め以子の心づくしのおせち料理が披露される。

第14週「アイスる力」

第79話
昭和7年。悠太郎(東出昌大)は、竹元(ムロツヨシ)から大阪市の地下鉄建設への参加を命じられるが、現場は悪条件がそろい、苦労する。希子(高畑充希)は、できたばかりのラジオ放送局のアナウンサーに。め以子(杏)は、三人の子の母になった。ラジオ番組のレシピ募集に応募を繰り返すが、「ミセスキャベジ」なるライバルにしょっちゅう負ける。め以子は、長女・ふ久(原見朋花)が食べ物に全く興味がないことに悩んでいた。
第80話
め以子(杏)が作るアイスクリームは近所の子どもたちにも大人気。だが、ふ久(原見朋花)の反応は薄い。ふ久が、近所の男子に石でけがをさせ、問いただすめ以子に、石を落としただけだと答える。め以子は、怒っている男児の母親から「ふ久は普通ではない」と言われて落ち込む。しかも翌日には小学校でボヤ騒ぎを起こし停学に。大してこたえていない様子のふ久に、追いつめられた気持ちになっため以子は、ついにどなってしまう。
第81話
め以子(杏)は、ふ久(原見朋花)が小学校を停学になり、やりきれない。工事現場から疲れて戻ってきた悠太郎(東出昌大)に相談しようとして逆に母親の自覚を問われ、言い合いに。正蔵(近藤正臣)と静(宮崎美子)は、ふ久には聞かせまいとする。翌日、家にいることになったふ久は、湯気のたつやかんを見て、め以子に「理由」を問いかける。め以子は、ふ久と正蔵の会話から、ふ久がこれまでやったことの意味をようやく知る。
第82話
め以子(杏)は、ラジオ番組のレシピ紹介への応募で、またも「ミセスキャベジ」に敗れる。地下鉄工事現場で苦労していた悠太郎(東出昌大)は、事後報告しようとしていた一件が竹元(ムロツヨシ)にばれ、ひともんちゃく。め以子は、家では食欲を見せないふ久(原見朋花)が露店のアイスクリンを勢いよく食べるのを見て傷つく。一方、希子(高畑充希)は、ラジオ局から帰ろうしたところを、不気味な男から声をかけられ、おびえる。
第83話
め以子(杏)は、ふ久(原見朋花)に「アイスクリンを食べたい」と言われ、はりきる。子どもたちとみんなで作り、これまでふ久が「おいしい」と言わなかったわけが分かる。め以子の料理しか食べてこなかったふ久は、それを格別においしいという意味が分からなかったのだ。悠太郎(東出昌大)が、工事現場での言い合いの果てに突き飛ばされ、資材の下敷きになった。悠太郎は、けがの治療に向かった病院で、意外な人物に再会する。
第84話
悠太郎(東出昌大)は、病院で亜貴子(加藤あい)と再会すると、駆けつけため以子(杏)を置いて、そそくさと工事現場に戻った。ケガの原因となった現場での言い合いは決着したが、悠太郎は亜貴子のことが気になってしかたがない。ふ久(原見朋花)は、め以子ががんばって“見えない力で”ご飯を作るのだからと懸命に食べ、め以子を感動させる。そんな折、消毒のために病院に行った悠太郎は、亜貴子の思いがけない告白に動揺する。

第15週「今日でおわカレー」

第85話
悠太郎(東出昌大)は、ケガの消毒を口実に、亜貴子(加藤あい)のいる病院に毎朝通う。め以子(杏)は、傷に効くという特製すじ肉カレーを作り、悠太郎の喜ぶ顔に満足する。室井(山中崇)は亜貴子の病院で悠太郎を見かけ、桜子(前田亜季)に伝える。無邪気なめ以子に悠太郎は罪悪感を覚えるが、孤独に耐えて明るく振る舞う亜貴子を放っておけない。そしてある日、悠太郎の職場に出かけため以子は、ついに見てしまうのだった。
第86話
め以子(杏)は、亜貴子(加藤あい)が悠太郎(東出昌大)の職場から出てくるのを目撃。悠太郎は、後から知って動揺。二人は家ではさりげなく振る舞おうとするが、我慢できず言い合いになる。悠太郎はもう亜貴子に会わないというが、肝心の幼いころからの関係については話さず、め以子の不機嫌は直らない。一方、希子(高畑充希)は男につきまとわれて困っていた。先輩の川久保(茂山逸平)は、撃退するかと思いきや一緒に逃げる。
第87話
め以子(杏)は相変わらず不機嫌で、正蔵(近藤正臣)や静(宮崎美子)も持て余す。一方、希子(高畑充希)は、家まで送ってくれる川久保(茂山逸平)と親しくなる。亜貴子(加藤あい)が、悠太郎(東出昌大)の職場にケガの様子を診にきた。言いよどむ悠太郎に「もう会わない」と亜貴子は自分から告げる。め以子は思い直して悠太郎と話し合おうとするが、寝言で亜貴子に謝ろうとしているのを聞き、怒りが爆発。ある決心を固める。
第88話
め以子(杏)は、悠太郎(東出昌大)が寝言で亜貴子(加藤あい)に謝ったことが許せず、家から追い出す。正蔵(近藤正臣)が悠太郎を連れ戻そうとするがうまくいかない。め以子は、桜子(前田亜季)に促されて亜貴子に話を聞きに行くが、悠太郎と亜貴子の幼いころからの結びつきの強さを思い知らされる。後から横取りしたのはめ以子の方だと言われて、返す言葉もなく帰宅する。そして偶然、亜貴子に会った悠太郎は、家に誘われる。
第89話
め以子(杏)は、落ち込んで部屋から出てこず、静(宮崎美子)らを心配させる。一方、悠太郎(東出昌大)は亜貴子(加藤あい)の部屋でカレーを食べようとしていた。そして、涙ぐむ亜貴子を思わず抱きしめてしまう。閉じこもっていため以子だが、「しょぼ焼き」を食べたがる子どもたちの大合唱に、ついに出てくることに。精を出してしょぼ焼きを作り、子どもたちの喜ぶ顔に気が紛れてくる。希子(高畑充希)らは、め以子を慰める。
第90話
め以子(杏)は、悠太郎(東出昌大)が戻って戸惑う。悠太郎は「亜貴子(加藤あい)にふられた。亜貴子のカレーもおいしかったが、め以子のカレーがある限り戻ってくる」という。め以子は、今の悠太郎は亜貴子との出会いがあってのことと、いつか感謝できるようにと願う。希子(高畑充希)と川久保(茂山逸平)は、つきまとっていた男の意外な頼みに驚く。め以子がカレーを作っていると、悠太郎が竹元(ムロツヨシ)を連れてくる。

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